前回は若気の至りで面接に落ちた話でした。
さて、正月明けのある日、就職先の決まらない息子を見かねた両親が知り合いのメーカーを受けなさいと言い出します。本音は「就職口ぐらい自分で見つけるよ!」ですが、そこは内定もらっていない身、仕方なく面接に行くことになります。
そのメーカー、今は500人規模の会社ですが、私が受験したときは100人ぐらいだったと記憶(あまりにも昔のことで記憶が曖昧だなー・・)。とある平日に採用担当者を尋ねます。30分ほどたわいのない世間話をし、簡単な適性検査と作文を書くように指示されます。テーマは「尊敬する人」。「うーん、考えたことないよ、だいたい文章書くなんて最も苦手なのに・・」、筆が止まります。
なんだかんだ考えていると、奇跡的に子供のころのことを思い出します。
中学生の頃です、日曜の夕方に部下から電話を受ける父親。話の内容は「納品に間に合いそうもないのでどうしましょうか?」といったニュアンス。
その時の父親の対応「まだ明日までには時間があるじゃないか?ぎりぎりまでがんばってみなさい」といったふう(これも記憶があいまい)。子供心に「大人って日曜日も働いて大変なんだ!」と漠然に考えたことを思い出す。(今思うと、父親はできなかったら自分が謝りに行こうと腹を括っていたのではないだろうかと思われる。責任者って文字通り最終責任者ですからね・・) ほかにも、毎朝早起きして仕事に行き、夜は病院関係者の接待で夜中過ぎに帰ってくるという繰り返し。ある年は父親に正月三が日しか会わないこともありました。当時の流行語で「モーレツサラリーマン」というのがありましたがまさに父親がそうだったように思えます。(家族を養うってことのほか大変ですよ!)
今までは、漠然と親の背中を見ていたような気がしていましたが、その時はっきりと「仕事するってこういう事?」と感じたような気がしたのを覚えています。
せっかく思い出したのだから、これを書かない手はないと、早速作文に取り掛かります。そんなこんなでやっと課題を書き上げ、面接終了。後日内定をもらい、両親もひと安心のようす。けれど自分の気持ちは、「特にやりたい仕事じゃないけれど、まあ仕事なんて実際に働いて見なければ分からないし、とにかく自分を採用してくれるなら、勤めてみようかな」と、なんとも就職意識の薄い学生です。(みなさんはこんなことのないように・・)
結局、社内報にまで入社紹介が載ったにもかかわらず、その会社に勤めることはなかったのですが・・続きは次回に。