前回は行動基準が出来た話。
ある日の量販店の出張です。たしか静岡県の三津(「みと」と読みます)。
いつものようにサンプルを配り、陳列棚の前に立ち通りかかるお客さんに商品を勧めます。
と言っても自分は1日お店に立っても売れるのはせいぜい5,6個。それでも誰も知らないメーカーの高い洗剤です、それだけ売れれば自分としては多少は満足と思っていた矢先。
店のバイヤーが自分のところ来て言います。「お宅の課長は何者?説明を聞いた主婦たちが必ずカゴに入れていく、あんなに洗剤が売れることは今まで無かったよ!」と・・
急いで課長の仕事ぶりを見に行くと、確かに主婦たちがみな買い物カゴに入れて行きます。というより、課長が勝手にカゴに入れているのにだれも文句を言わずにレジに向かっているように見えるではないですか!
「なんだこりゃ!、自分が一所懸命売っている何倍もなぜ課長は売れるの??」というのが素直な感想。
そばで見ていると客の邪魔になりそうだったので課長の背後の棚から会話を盗み聞きしようと思いましたが、残念ながらよく聞こえません。
ただし、課長は必ず奥さんの目をしっかりと見ながら話しています。そしておもむろに洗剤をカゴに入れます。そして奥さんはニコニコしてレジへ向かう。
まるで魔法に掛かったように、そう、まさに魔法です!最近これと似た光景を見たような気がします。通販の「ジャパネットタカタ」の社長に似ています。あのCMを見ると、どんな商品もすばらしい物に思えてきませんか?
話し方こそ、あんなに早口ではありませんが、同じように人を惹きつける魅力が課長には有ったのでしょう。
その時思いました、売れる秘訣は商品じゃなくて人間力なのではないか?
人間力の無い若造がいくら商品をアピールしてもきっと主婦たちは最初から話を聞く気は無かったのじゃないか?
人間力があるからこそ、話に説得力があり、売っている商品に魅力を感じてもらえレジに向かうのではないかと。
その時、自分の将来の目標が決まりました。「いつか課長のような人間力のある社会人になるぞ!」と・・
続きは次回に。